2025年6月20日
【台風災害】停電時に家族を守る!避難経路の確保と避難はしごの視認性向上策

台風のニュースで停電の映像が流れるたび、「もし今、自分の家がこうなったら…」と不安に思ったことはありませんか?。
特に夜間の停電は、家の中が真っ暗闇になり、どこに何があるか分からずパニックになりがちです。
懐中電灯を探すのにも一苦労で、いざ避難しようにも足元がおぼつかず、転倒などの二次災害につながる危険だってあるんです。
この記事では、そんな「万が一の停電」に備え、ご家族の安全を守るための具体的な方法を、安全機材のプロである私の視点から分かりやすく解説します。
特に、2階建て以上のお住まいの方には欠かせない「避難はしご」に焦点を当て、暗闇でも安全に使えるようにする「視認性向上のコツ」まで、しっかりお伝えします。

なぜ停電時の避難は危険なのか?見落としがちなポイント
懐中電灯だけでは不十分な理由
「停電したら、まずは懐中電灯」と考える方がほとんどだと思います。
もちろん間違いではありませんが、実は懐中電灯には片手がふさがってしまうという大きなデメリットがあるんです。
片手で懐中電灯を持っていると、体勢を崩した時にとっさに手をついたり、お子さんの手を引いたり、ドアノブを回したりといった行動がしにくくなります。
そこでおすすめしたいのが、頭に装着する「ヘッドライト」です。
両手が自由になるだけで、暗闇での行動の安全性は格段に向上するんです。
暗闇がもたらす3つの危険
暗闇の中では、普段は何でもない家具や段差が、思わぬ危険物に変わることがあります。
停電時に潜む主な危険は、次の3つです。
1. 転倒・衝突のリスク
普段なら意識しないカーペットの縁や、床に置きっぱなしの荷物につまずいて転倒する危険があります。
また、家具の角に体をぶつけてケガをすることも考えられます。
2. 方向感覚の喪失
真っ暗闇では、自分が家のどこにいるのかさえ分からなくなることがあります。
特にパニック状態に陥ると、いつもなら簡単なはずの玄関までの道のりが見つけられなくなる可能性もあるんです。
3. 避難の遅れ
視界が利かないことで一つ一つの行動が遅くなり、結果として避難が遅れてしまう危険性です。
火災など、一刻を争う事態ではこの遅れが命取りになりかねません。
ポイント1:まずは基本の「避難経路」を確保しよう
「安全の道」を日頃から意識する
災害時に命を守る「避難経路」は、特別な道ではありません。
普段使っている廊下や階段こそが、いざという時の命の道になるんです。
日頃から、避難の妨げになるようなモノは置かないように心がけましょう。
- 廊下に読み終えた雑誌や段ボールを置かない
- 階段に荷物を仮置きしない
- ドアの前に、開閉の邪魔になるモノを置かない
こうした小さな心がけが、安全な避難につながります。
今日からぜひチェックしてみてください。
家族で共有する「避難マップ」のすすめ
万が一の時、家族が別々の部屋にいても、全員が同じように避難できるのが理想です。
そこでおすすめなのが、簡単な自宅の見取り図を使った「避難マップ」の作成です。
- メインルートを決める → 各部屋から玄関までの最も安全な経路を太い線で書き込みます。
- サブルートを決める → 玄関が使えない場合に備え、窓やベランダからの避難経路も細い線で書き加えます。
- 危険箇所を書き込む → ガラス戸や倒れやすい家具など、注意すべき場所に印をつけます。
つまり、家族全員が同じ「安全の地図」を頭に入れておく、ということです。
このマップをリビングなど、いつでも見られる場所に貼っておくと良いでしょう。
ポイント2:命綱となる「避難はしご」の重要性と正しい使い方
なぜ「避難はしご」が必要なのか?
特に2階建て以上の木造家屋では、火災時に階段が炎や煙で使えなくなるケースが少なくありません。
そんな時、唯一の脱出路となるのが窓からの避難です。
戸建て住宅の場合、消防法で避難はしごの設置が義務付けられているわけではありません。
しかし、それはあくまで法律上の話です。
大切な家族の命を守るためには、「もう一つの出口」を確保しておくことが非常に重要だと、私たち梯子メーカーの専門家は考えています。
設置場所と定期点検のポイント
「いざという時に使えない」では、避難はしごも意味がありません。
設置場所と定期的な点検が何より大切です。
設置場所のチェックリスト
- ☑️ 避難の邪魔になる障害物(エアコンの室外機など)がないか?
- ☑️ はしごを降ろした地面は、平らで安全か?
- ☑️ 電線など、危険なものに触れる恐れはないか?
月に一度の点検リスト
- ☑️ はしご本体や留め具に、サビやゆるみはないか?
- ☑️ ロープやベルトに、劣化や損傷はないか?
- ☑️ 収納箱や袋に、破損はないか?
こうしたチェックを習慣にすることが、いざという時の確実な避難につながるのです。
ポイント3:【ここが重要!】避難はしごの「視認性」を高めるプロの技
暗闇で光る「蓄光テープ」を味方につける
ここからが、この記事で最もお伝えしたいプロの技です。
停電時の暗闇で絶大な効果を発揮するのが、電源不要で光り続ける「蓄光テープ」です。
このテープを避難はしごに貼っておくだけで、暗闇での視認性が劇的に向上します。
例えば、はしごの踏ざん(足をかける部分)の端に貼ることで、足を踏み外す危険を格段に減らせるんです。
また、はしごを固定するフック部分や、収納箱の取っ手に貼っておくのも非常に効果的です。
視認性を高める「良い貼り方・悪い貼り方」
ただやみくもに貼るだけでは、効果が半減してしまうこともあります。
どうせなら、最も効果的な貼り方をしたいですよね。
良い貼り方の例 ⭕️ | 悪い貼り方の例 ❌ | |
---|---|---|
踏ざん | 左右の端に、足の位置が分かるように貼る | 中央に短く貼る(どこを踏めばいいか分かりにくい) |
側面 | 進行方向を示す矢印のように貼る | 細切れに貼る(どちらが上か下か分かりにくい) |
全体 | 一定の間隔で、リズミカルに貼る | ランダムにベタベタ貼る(かえって混乱する) |
つまり、パッと見た瞬間に「どこを掴んで、どこに足をかければいいか」が直感的に分かるようにする、これがプロの工夫なんです。
避難はしご本体の選び方
最近では、より安全性に配慮した避難はしごも開発されています。
例えば、私たち特殊梯子製作所が製造している避難はしご「QQラダー」は、国家検定にも合格した信頼性の高い製品です。

揺れやねじれを抑える「突子(とっし)」という独自の工夫が施されており、お子さんや高齢の方でも比較的安心して降りられるように設計されています。
こうした製品は、初期投資は少し高くなるかもしれませんが、万が一の時の安心感は格段に違います。
安全性を重視するなら、こうした選択肢もぜひ検討してみてください。
よくある質問(FAQ)
Q: 避難はしごは、どんな家でも必要ですか?
A: 消防法で設置が義務付けられているのは共同住宅などですが、戸建て住宅でも2階以上に寝室がある場合は、命を守るための「保険」として設置を強く推奨します。
特に、お年寄りやお子さんがいるご家庭では、万が一の際の重要な脱出手段になります。
Q: 蓄光テープはどこで買えますか?また、どんな種類を選べば良いですか?
A: ホームセンターやインターネット通販で手軽に購入できます。
防災用として選ぶなら、JIS規格に準拠した高輝度タイプがおすすめです。
発光時間が長く、暗闇でもはっきりと視認できます。
少し値段は張りますが、安全への投資と考えましょう。
Q: 避難はしごの使い方が難しそうで不安です。
A: 確かに、ぶら下がっているはしごを降りるのは勇気がいりますよね。
だからこそ、年に1度は家族で使い方を確認する「防災訓練」が大切なんです。
実際に設置してみて、安全な体勢や降りる時のコツを体験しておけば、いざという時の不安が大きく軽減されますよ。
Q: マンションに備え付けの避難ハッチがありますが、何か対策は必要ですか?
A: 備え付けの設備があるのは心強いですね。
しかし、その場所まで真っ暗闇の中、たどり着けるでしょうか?。
ハッチの蓋やその周辺の壁、そしてそこまでの動線上に蓄光テープを貼っておくことで、停電時でも迷わずたどり着けるようになります。
定期的な点検も忘れずに行いましょう。
Q: 停電したら、すぐに避難した方が良いのでしょうか?
A: 慌てて外に出るのは危険です。
まずはテレビやラジオ、スマートフォンで情報を確認し、自治体からの避難情報に従ってください。
火災が迫っているなど、差し迫った危険がない限りは、屋内の安全な場所で待機するのが基本です。
この記事で紹介した対策は、あくまで「いよいよ避難が必要になった時」のための備えです。
まとめ
台風による停電は、いつ私たちの身に起こるか分かりません。
しかし、事前に正しい知識を持って備えておけば、パニックになることなく、落ち着いて行動できます。
この記事でお伝えしたポイントを、最後にもう一度確認しましょう。
- 停電時の危険を理解する:暗闇での転倒や衝突、方向感覚の喪失が主なリスク。
- 避難経路を確保する:普段から廊下や階段にモノを置かず、家族で避難マップを共有する。
- 避難はしごを備える:2階建て以上の家では、命を守る「もう一つの出口」になる。
- 視認性を高める:蓄光テープを効果的に使い、暗闇でも見える化する工夫が重要。
次のステップとして、まずご自宅の廊下や階段に物を置いていないかチェックし、家族で避難経路を確認してみてください。
そして、週末にでもホームセンターで蓄光テープを購入し、寝室のドアノブや階段、そして避難はしごに貼ってみましょう。
こうした小さな備えの積み重ねが、万が一の時にあなたと、あなたの大切な家族の命を守ることに繋がるのです。
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